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zoom RSS 我々は、何のために「食べる」のか…

<<   作成日時 : 2010/11/06 11:11   >>

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先日、糖尿病腎症についての記事をかきましたが、今回は、その際の食事療法に関して、ひとこと。

江部先生のブログで、「糖尿病腎症が、糖質制限で改善」という記事がありました。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1422.html

投稿者は腎症初期の状態だったのだと思いますが、一つ、気になることがありました。

改善されたことは、喜ばしいことなのですが、記事中の表現に、下記のような記述がありました。

≪糖尿病腎症も、糖質制限食で改善することがあるという素晴らしい体験談です≫

そうすると、これは、単なる偶然ということですか?

少なくとも、療法という以上、偶然に期待をするわけにはいきませんよね…。

また、同じく、文中で、≪糖質制限食で、少なくとも1.2g/kgまではタンパク質摂取してもOKのようですね≫仰っています。

これは、腎症の初期の方の場合を指しているのだと思いますが、これを、私の場合(体重)に換算してみました。

私の体重は60sですから、60×1.2=72gとなります。

これを、摂取カロリーに置き換えると、72×4=288kcalとなります。

総摂取カロリーが、2,000kcalとすると、14.4%にあたります。
1,800kcalで16%です。

かなりの低タンパク質食になりますよね。

さて、それでは、残りのカロリー、何を持って摂取すればいいのでしょうか?

糖質制限では、糖質摂取は極めて少量となります。

仮に、一日に60gとすると、60×4=240kcalです。

タンパク質と糖質を足して、288+240=528kcal。

残りの1,472〜1,272kcalは、脂質で摂るしかありません。

実に、163〜141gの脂質が必要となります。

これは、現実的ではないと思います。

やはり、タンパク質と糖質の「両方制限」は、無理でしょう…。

仮に、腎機能を優先するのであれば、ある程度、糖質を摂り、血糖値はインスリンを用いて制御するしかないように思います。

「糖質制限」で、すべてが改善し、すべてが良い方向に向かうというのは、幻想であるような気がします。

とはいうものの、私自身、いわゆる「スーパー糖質制限」を行っています。

それは、糖質を摂れば、血糖値が制御できないという現実を承知しているからです。

私にとって、制御可能な範囲が、3食主食を摂らないという選択だったのです。

人によっては、ごはん100gまでなら、制御可能ということもあるでしょう。

糖質は、決して不必要な栄養素ではないし、「健康」を維持し、体を維持するためには、血糖値と相談しながら、上手に摂取する必要すらあると思います。

同じように、タンパク質を多くとると、腎症が進行するということなのであれば、食べるものをどうするかは、非常に重要な選択になります。

タンパク質もまた、少なければ筋の再合成に間に合わなくなります。

体は、痩せ細っていくに違いありません。

脂質だって、摂取が少なすぎれば、肌がパサパサになり、ホルモンのバランスも保てなくなってしまいます。

実は、食事=栄養素の摂取とは、体(健康)に必要だから食べなければならないということです。

そこをはき違えると、極端な話し、「原理主義」に陥ってしまうのではないでしょうか。

先般の、江部先生と釡池先生の議論を見つつ、そう感じました。

我々にとって大切なことは、何が「最善」なのかという答えではなく、自分自身にとって何が「最適」なのかということです。

「健康」に至る道筋を考えるということなんですね。

勿論、我々は、糖尿病腎症に至らないように糖質摂取を管理し、もって、血糖値を管理し、A1cで糖尿病を評価しています。

さらに、尿アルブミンの数値で腎臓の評価をしている訳です。

「健康」を得るためには、いくつかの関門を越えていかなければならないことも、また、事実です。

その上で、我々は何のために「食べる」のか、あらためて考えてみたいですね。





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コメント(18件)

内 容 ニックネーム/日時
宮本さんも江部先生のブログをご覧になって
おられるのですね。
高蛋白と腎臓の関係について、果たして定説
があるのか。私の知人は、透析していますが
炭水化物をやたらと摂取しており、血糖値は
高いです。こっちの方が危ないように思いますが、どうなんでしょう。
蛋白質は人間になくてはならないものです。
宮本さんのように筋肉研究家だとそうなると
思います。釜池先生もトライアスロンをされてスポーツ医学を研究されてきたので、同じ
ように著書に書かれています。
実は糖質制限療法は、釜池先生や江部先生よりも先に実践されていた方がおられます。
加古川の荒木裕先生でご存じだと思います。
江部先生が元祖になってきたのは、宣伝の
力ですねえ。インターネット時代にうまく
乗った。荒木先生は、お年寄りですから
取り残された感がありますねえ。
この荒木先生は、栄養学者なんですね。
彼の持論も蛋白質摂取主義。
ですから栄養を研究されている方はどうしても蛋白質を摂取すべきとなるのです。
江部先生の専門は、本来アトピーなどの
皮膚病なんですね。高尾病院に通院していると分かりますが、夕方行くと高校生で一杯。
最初は、こいつらも糖尿かいなと思ったの
ですが、みんな皮膚病なんですわ。
ですから江部先生も糖尿病については、手探りで進んでおられるように思います。
なお、この頃ビタミンの摂取不足を痛感して
おりまして、サプリメントして飲み始めました。しかし、人間にとって必要な栄養とは何か。難しい課題ですねえ。
生駒山
2010/11/06 14:12
軽症の場合を除いて、腎臓の状態が極めて悪化している場合(透析など)には、タンパク質の制限はあるかと思います。

そればかりか、カリウム、リン、塩分、水分も制限を受けます。

こうなると、本当に、「食べる」ものが無くなってしまいますね…。

この場合には、「糖質制限」に意味はないでしょう。

食べられるものを食べるしかない状態です。

その上で、血糖コントロールには、インスリンが必要です。

問題は、インスリンを使っても血糖コントロールは容易ではないということでしょうか。

それを、確りと指導できる医師も、少ないのが現状です。

やはり、腎臓をそこまで壊さないように、歳を重ねることだと思いますね。

何より、「楽しく食べられる」ことが大事です。

私の場合は、運動療法を推進していますから、すべての栄養素を、いかに活かすかがテーマです。

ビタミンも、忘れずに摂ってください(笑)。

sho
2010/11/06 15:45
宮本さんのお話でよく分かりました。
糖尿からの透析の方の寿命が短いのが。
他の病気からの透析の方だと、血糖値のコントロールが必要でない場合がある。そうすると炭水化物を摂取しても大丈夫ということになりますね。これだと低蛋白ですから。
しかし、私の知人のように糖尿病で低蛋白となると炭水化物をとらざるを得ない。
そうなると血糖値のコントロールがうまくいかなくなるという悪循環になるのですね。
知人も網膜剥離がなければ、何とか透析は免れたのですが、網膜剥離の治療による造影剤により弱っている腎臓にとどめが刺されました。もっとも、透析をされながら元気に仕事をされております。がんばれNさん。
生駒山
2010/11/06 18:30
タンパク質も動物性と植物性(豆腐など)ありますよね。
今 糖質制限をゆるめて、植物性タンパク質を積極的に摂っています。
どうなんでしょうね。
モンチ
2010/11/06 20:51
横レスです。(長いので2つに分けます。)

 釜池先生ブログのメール公開は最初から読んでいました。
 途中から腎症合併患者への糖質制限食適応の可否に話が移ってしまい、前段の議論に決着がつかなかったのが残念でした。

 私は釜池先生の主張のうち、

>いくら一般向けの本とはいえ、言葉は正確に遣うべきです。

>【なお、本書では頻繁に「糖質」と言う言葉を遣いますが、これはデンプンや砂糖、ブドウ糖など、一般的に炭水化物と呼ばれる物質のことを指しているとご理解下さい。】 主食を抜けば糖尿病は良くなる!19頁
>と書かれたご著書は謝罪・訂正文を付けて抜本的改訂、もしくは廃刊にすべきです。

>書物の内容・記述は正確でなければなりません。

>誤りに気づいたら、可及的速やかに訂正するのが著作者の倫理です。

 これらに関しては、100%同感です。
えいりあん
2010/11/06 21:48
(続きです。)

 そして江部先生ご自身も、

>「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」2005年では、糖質という言葉と炭水化物という言葉がキッチリ定義付けされずに、アバウトに両方とも使用してあることを批判しておられるのでしょうか?

>「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」改定版(←原文のママ)も考慮してはおりますが、
出版社の意向もあり、簡単にはいかないところがあります。

>改定(←原文のママ)したいとは思っていますが・・・

とおっしゃっています。

 ブログと違い、書籍は後世に残るものです。すでに世に出た本は取り返せませんが、著者自身が誤った記述があると認識したのであれば、せめて、
正誤表を付ける/改訂版に改める/絶版にする
といったアクションを起こすべきです。
 間違っていると自分でも思っているのに、訂正しないのは怠慢でしかありません。

 江部先生ファンのみなさんが、この部分の議論を問題にしないのが、ROMしていて不思議でなりませんでした。江部先生ご自身が改訂したいとおっしゃり、出版社の意向でそれが難しいのであれば、早く改訂版を出すよう東洋経済新報社に働きかけようという運動が江部先生ファンから起こっても良さそうなものだと思うのですが。これから糖尿病と診断されて初めて本を手にする人のことはどうでもいい、というのが江部先生ファンの総意なのでしょうか?

 ここらへん、著書を世にお出しになったshoさんはいかがお考えですか?
えいりあん
2010/11/06 21:52
生駒山さん、こんばんは。

糖尿病腎症では、本当に食べるものが無くなりますよね…。

あまり言いたくありませんが、糖尿病腎症から透析になり、5年後の生存率は50%だそです。

「健康」とは、トータルな結果です。

透析に至ったNさんは、運動はできませんが、これからが勝負と心得、頑張ってもらいたいと思いますね。
sho
2010/11/06 22:49
モンチさん、こんばんは。

迷わず、動物性タンパク質も摂ってください!

動物性タンパク質のネガティブな情報に、脂質過多があります。

しかし、それは幻想だと思います。

魚、肉、交互に摂って良いと思います。

プラス、植物性タンパク質です。

必要のない栄養素など、無いんですよね。
sho
2010/11/06 22:55
えいりあんさん、こんばんは。

≪これらに関しては、100%同感です≫

私も、100%同感ですよ!

編集者は、読者の視点に立っていますので、疑問は疑問として、食い下がってくるものです。

しかし、力関係というものもあります。

編集者が著者に正当な主張ができない場合も、あると思います。

あるいは、編集者の勉強不足!も、ありかなぁ。

私の場合、読者の目線で理解できかねるような表現には、徹底して編集者と議論がありました。

それでもなお、著者のこだわりには、編集者は、一歩、引いてくれるものなのです。

だからこその、著作権というオリジナルティなのです。

本編でも書きましたが、「原理主義」に双方…陥ってしまっているのではないかと思いますね。

書籍に課せられた責任!それは、確かにあります!

だからこそ、私は、今回の騒動に、忸怩たる思いが残ります。

両先生ともに、出版という、メジャーな情報の発信を果たしているんですからね。

何故、出版したのでしょうか?

両先生ともに、ドクターです。

それが、患者のためでなくて、何の意味があるというのでしょうか。


sho
2010/11/06 23:34
高尾病院に通院する生駒山です。
江部先生の著書は、三冊購入し購読しました。ご批判されている方は、ご自分で購読し精読されたのでしょうか。
私は、昔業界関係の本を購入し購読していたら勤務先の基本知識に誤りがあったので出版社に抗議しました。次の版の際に訂正するとのことでしたが、結局絶版となりましたがね。江部先生の本に問題があるのなら具体的に疑問点を呈示して、出版社なり江部先生なりに申し出たらどうですか。
この手の本は同工異曲の本を何冊も出す傾向がありますね。岡本卓先生や牧田善二先生なんかもそうです。これは出版社の姿勢にも問題があると思います。江部先生の本など東洋経済新報社ではないですか。編集者に医学的知識がある人がどれだけいるのでしょう。
ですから、ジュンク堂などの大手の書店では学術書として扱われていないのです。これは釜池先生でもそうですね。
私は、法律を勉強しましたが、恩師の商法の先生は、どんな出版社から著書を出すかにうるさかったですねえ。
何度も申し上げますが、江部先生は糖尿病の正当な研究者ではないのです。大学で専門の研究をされたわけではない。たまたま臨床の現場で始めた糖質制限食が成果があったのでその記録的な著書があの三冊と思っています。学術書ではないと思っています。
私は、糖尿病学会で例えば門脇先生あたりが
糖質制限療法についても成果を認めて学術的な研究を始めてもらえばと願っているのですがね。おそらく、江部先生も京大あたりに働きかけているのでしょうが、学者は慎重というか保守的なんですがね。
私は、こちらの連中に本当は腹を立てているのです。透析まで行った知人Nさんにしても
糖質制限食をやればぎりぎり助かったかもしれませんからね。
生駒山
2010/11/07 12:34
噛みつく相手
間違わないようにしませう。
と思ってしまう今日このごろです。
江部先生はDM患者の味方です。
釜池先生、荒木先生、牧田先生も同様です。
多少の考え方、実践方法の違いはあるとしてもあとは
読者の判断に任せる形でいいのではないかとおもいます。
MAMORU
2010/11/07 19:22
生駒山さん、おはようございます。

すでに出版されている本の訂正は、確かに難しいですね…。

出版までには、最低でも3回は「校正」する機会があります。

ここで、著者と編集者双方で、言葉使いや事実関係に間違いがないか、チェックする仕組みになっています。

それでもなお、抜け落ちてしまうこともあるかも知れませんね。

その場合には、やはり、何らかの措置が必要でしょう。

それが著者に発するものである場合には、致命的です。

二度と、出版はできないと思います…。

しかし、仰る通り、学術書ではなく実用書ですから、あえて、糖質や炭水化物の定義をアバウトなものにしたのかもしれません。

あまり難しい話では、我々には分かりません。

実用書である以上、読者である、我々にとっての価値が問題です。

本を購入して、価値があると思うからお金を払います(笑)。

そこを判断するのは、実は、読者である我々なんですね。

私も、実体験も交えて、どうやって読者の方に、分かりやすく、かつ、有益な情報を伝えるかと、精一杯、努力いたしました。

本屋さんで、自分の出版物を見るたびに、嬉しい思いと同時に、果たして、どのような評価を得るのかと、戦々恐々としています(笑)。
sho
2010/11/08 06:54
MAMORUさん、おはようございます。

本当に、「患者目線」であって欲しいと思います。

議論は結構だと思いますが、我々を忘れないで欲しいですね。

あとは、仰る通り…、受け取る我々が判断することです。

私も、運動をお勧めしていますが、どうしても運動が苦手だったり、お嫌いな方もいます(笑)。

それはそれで、致し方のないことです。

「最善」ではなく、「最適」…、そう思います。
sho
2010/11/08 07:00
 未来の「患者」のためを思うのならば、不正確な記述の書籍をそのまま刷を重ねて流通させることの是非は明らかでしょうにねえ。
 まあ、shoさんのおっしゃるとおり、それも含めて、われわれが判断すればよいことですね。

 強い影響力を持つものほど誤りがあったら訂正されねばならないと考える私は、ADAに対してでさえ一患者として指摘して訂正が出るまで粘りましたが、誰もそのように考えることのない書籍はその程度のものだということかもしれません。
えいりあん
2010/11/08 07:23
昔は、司法試験を受験するような学生は我妻先生の教科書をそれこそ100回は読むような猛者がいたものです。暗記するぐらい読むわけです。そうなると1行の箇所について延々と議論する。今でも感嘆するのは我妻先生の教科書は本当に誤りがなかったのです。凄い人でした。司馬遼太郎も認めていました。これが学術書なんですね。書く方も1冊のために何年もかける。江部先生には悪いですが、著書からはそんな香りはしませんねえ。えいりあんさんのおっしゃるその程度のものかもしれません。
生駒山
2010/11/08 08:01
書物に書いてあることをすべて信じるならば、
書物など読まないほうがよい。
孟子
モンチ
2010/11/08 09:20
えいりあんさん、こんにちは。

考えてみれば、重版されているんですよね。

それであれば、訂正は可能でしょう…。

それも含めて、我々自身の価値観をもって、「評価」しましょう。
sho
2010/11/08 15:53
生駒山さん、こんにちは。

なるほど、学術書は違いますね…。

しかし、実用書だからといって、「適当」でも困りますよね(笑)。

モンチさん紹介の、孟子の格言…、忘れないようにしましょう!

sho
2010/11/08 15:57

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