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zoom RSS 「歩く」動作のエネルギーシステムと補給

<<   作成日時 : 2012/08/04 08:47   >>

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先日、ともつまよさんから、とても興味深い質問を頂きました。


≪先日、ひょんな事から、真夜中に25kmほど歩くことになり、(終電がなくなり、たまには歩いて帰ってみようと思ったのです)ほぼ、休憩なしで、4時間半くらいかけて25kmを歩いたのですが、何しろ、夜中とはいえ、この湿度が高い季節なので、水分補給と思い、ポカリスエット900mlを買って、チビチビやりながら幹線道をヒタスラ歩いて帰宅。

ゆっくりなペースですが、疲れたけど、何なく歩き通しました。

こういう、連続のユックリペースも有酸素運動の場合の大腿筋や肝臓のグリコーゲンの減り方って多いのでしょうか?

水分補給ですが、やはり、このくらい歩く場合でも、糖質は含まれていないスポーツ飲料の方がよいでしょうか?

途中、飲んでも、トイレが近くなり、水分補給になっているのか疑問でした。

大腿筋のグロコーゲンの残量にとても興味がわいたので、お時間あるときによろしくお願いいたします。≫


25qを歩き通すのは…大変ですよね!

典型的な、LSD(ロング・スロー・ディスタンス)です。

「ひょんなことから」と言わず、月に2〜3回、「あえて」やっていただけると、とても良いと思いますよ(笑)。

ご質問は、このような運動の際、エネルギーシステムはどのように作用しているのか、また、「補給」はどうしたらよいのかの2点だと思います。

まずは、エネルギーシステムにつて…。

ご質問のように、ゆっくりと歩いている時にも、筋グリコーゲンは使われています。

同時に、脂肪酸もエネルギーの材料として使われています。

比率としては、どちらかといえば、脂肪酸の代謝が上回っていると思います。

ともつまよさんの、運動能力が分かりませんが、「疲れたけど、難なく歩き通した」ということですから、筋グリコーゲンを分解しきれずに、乳酸になってしまう事態は、最小限だったに違いありません。

ご質問では、「大腿筋の」とありましたが、ゆっくり歩くときの筋グリコーゲンは、大腿部に限らず、全身的に使われていたと思います。

歩行という動作は、ほぼ、全身運動です。

脂肪酸についても、大腿部や下腿部周りの中性脂肪が分解されたとは限らず、全身的に使われたものと思われます。

例えば、運動後に筋肉痛になったとして、その部位の筋グリコーゲンが使われたから筋肉痛になったということではありません。

筋肉痛は、その部位の筋を強く、あるいは、長時間収縮したからであって、酷使した筋繊維の修復の「証し」です(…といわれています)。

しかし、実際には、いまだに筋肉痛のメカニズムは解明されていませんので、もしかすると、筋肉痛とは、その部位の筋グリコーゲンの枯渇…という可能性も、あるかも知れませんね。

確かに、主働筋のグリコーゲンは、消費されていると思います。

筋にグリコーゲンを貯えているということは、その筋を素早く動かす為に他なりません。

中性脂肪は、常に分解され、クエン酸回路で水と二酸化炭素に分解される過程でATPを産出していますので、人のエネルギーシステムは、まさに、機序の違う二つの動力源、エンジンと電気モーターで動く、ハイブリッド車のようですね。

グリコーゲンの蓄積は、肝臓に約500kcal、筋に約1,500kcal分といわれています。

肝臓に蓄積されたグリコーゲンは、脳へのブドウ糖供給の備えですが、一日絶食すると枯渇するといわれています。

ともつまよさんが歩いた距離は、25qですから、仮に体重が50sとして、50×25÷2=625kcalが、今回、消費したであろうエネルギー量です。

この625kcal分すべてを、グリコーゲンの分解でまかなう訳ではありませんので、必ずしも、糖質を補給する必要はなかったと思います。

補給は大正解ですが、利尿作用のない「水」がベストだったかもしれませんね(ポカリにも、利尿作用はないでしょうが…)。

ATP生成のエネルギーシステムは、実に興味深いものです。

こちらにも、分かり易く書きました。

職場のナースから、「かなり専門的なものが書いてあるけど、分かり易ですね」と評されました。

「看護学校時代を、思い出しながら読みました」と…(笑)。



お陰様で、8月下旬に第3刷の増刷が決まり、初版から合わせて17,500部となります。

グリコーゲンの分解作用については、世の中に少し誤解もあるようです。

この辺りも、詳しく書きましたので、是非!

次作は、寝たきりにならない「かんたん体操」かな…(笑)?!

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
shoさん!

詳しくご説明いただき、ありがとうございます。

さっそく、『かんたん体操』注文しました。

私は、普段、ちょこちょこ歩いていますので、
今度は、ロングを取り入れていこうと思います。

暑さにも強いほうで、さすがに直射日光ジリジリでは、歩きませんが、
夜中の徘徊はよくやってます。

よく歩くようになってから、暑さに強くなった気がします。

こぼれ落ちる様な汗はかかないですが、
取立て、暑くて仕方がないって事はないです。

25km歩きの時は、最後の方で太ももの外側が少し、疲れたきて痛いかな?と思いましたが、
その後、筋肉痛はありませんでした。

ポカリ、結構、糖質が多いみたいで、
補給され続けていたのかしら?と思います。


私は、内臓脂肪がドッグで少なすぎると言われています。CTで7cm程だそうです。

今回の歩きで皮下脂肪も動因されたかな?
と、少しうれしい気分です。

体の冷却や、エネルギーの使い方など、
とても、おもしろいですね!


ますます、歩くこと、そして、筋トレに興味がわいてきました。


暑いさかりです。

どうぞ、ご自愛くださいませ。


これからも、ブロク、楽しみにしております。
ともつまよ
2012/08/05 15:45
ともつまよさん、こんばんは。

拙著の購入、ありがとうございます。

今朝の読売新聞に、拙著の広告が出てました!

感激しました…。

ところで、たまには、LSDでお願いします。

あの、なでしこジャパンも、持久力向上の目的で、LSDのスロージョキングを取り入れています。

私も、昨日、今日と、60分のスロージョギング+30分のウォーキング行いました。

昨日の午前は、加圧の筋トレやってますので、現在、心地良い疲労感に包まれてます(笑)。

明日は、筋肉痛の予感…。

今回のともつまよさんのLSDでは、きっと、体脂肪が動員されたと思いますよ!

脂肪1sに対して、実質消費エネルギーは約7,000kcalですから、25qウォーキングを10回実行すれば、1s位の体脂肪減量が期待できますね。

私は、ジョキングの際、イヤホンで音楽などを聞きません。

体が発する「音」と、走りながら感じる匂いや温度などの「感覚」を大切にしています。

そうすると、自分の体のエネルギーシステムが、今どうなっているのか…イメージできるようになります。

これはこれで、面白いですよ(笑)。

また、お気軽にコメントくださいね!
sho
2012/08/05 20:34
先週は猛暑の中、大阪のとある禅寺の講習会に参加しました。主題はいかにして足の痛みをなくすか。和尚のお話は、しびれてくるということは血の血流が結跏趺坐により圧迫されて悪くなるから起こると。いかに血流をよくするかがポイントのようです。そのためには結跏趺坐する足をいかに柔軟にするかのようです。ここから先は実践編で、言葉で説明するのは難しいのですが、ポイントは股関節と足首をいかに柔軟にするかですね。それと坐っている時の姿勢も大事になります。姿勢が崩れると、足を圧迫するようになるのです。姿勢が良いと足に対する負担も少なくなります。これは、正座でも同じとのことです。正座でも足のしびれを少なくするやり方があるようです。いやはや。奥が深いなあ。
生駒山
2012/08/07 09:42
生駒山さん、おはようございます。

なるほど…。

「心頭を滅却すれば・・・」足の痛みが無くなるのかと思いきや、やはり、基本的な体の生理学的な側面も必要なんですね。

関節や筋の柔軟性は、本当に大切だと思います。

更に、姿勢の維持には、しっかりとした体幹の筋力とバランスが必要です。

座禅に取り組むことは、メンタル面だけでなく、将来、寝たきりにならないための、フィジカルトレーニングだともいえるようですね。
sho
2012/08/08 06:29

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