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zoom RSS 廃用症候群

<<   作成日時 : 2011/07/14 22:32   >>

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今日、久しぶりに、以前、デイサービスを利用していた「利用者」さんを、施設1階の応接スペースで見ました。

この方は、今は、同じ施設の2階以上の老人ホームのスペースに入所しています(何階なのか、知り得ません)。
げっそりと痩せ、車椅子に座っていました。

デイにいらした当時は、認知症ではありましたが、しっかりと歩いていました。

車椅子の必要性など、感じたことはありませんでした。

当初は、「帰りたい」という感情ばかりで、落ち着きませんでしたが、慣れるにしたがって、笑顔も見ることができるようになりました。

上品な言葉使いと、穏やかな性格で、デイでも非常に存在感のある方でした。

正直、個室のホームに入ってしまえば…、当然の帰結かも知れません。

デイでは、動き回るスペースもあり、職員とのやり取りや、「健常」の利用者さんとの温かいやり取りもあります。

しかし、ホームに入ってしまえば、身の回りのお世話はしてもらえても、それ以上刺激もないし、体を動かす機会も極めて限定的となってしまいます。

使わない機能は衰えていく…。

これが「廃用症候群」です。

高齢になればなるほど、急激に進行していきます。

これが現実です。

先日、透析をしている利用者さんとお話ししました。

この方は、運動には関心がないばかりでなく、ご自身、運動はできないと考えていました。

ほとんど、車椅子の生活です。

しかし、周囲で、必死に運動(機能訓練)に取り組む利用者さんを見るうちに、何か気付きがあったんだと思います。

「やっぱり、歩きたいよ!機能訓練できないかなぁ…」と…。

とりわけ最近、急激な衰えを感じ、このままでは、寝たきりになるという危機感があるのだそうです。

ベットへの移乗、トイレ…、ままならなくなってきたということです。

使わない機能は衰えていく…、残念ながら、これが現実です。

この方の場合には、どの程度の運動(機能訓練)が可能なのか、医師の判断と許可が必要になります。

そのことを伝えると、「次回の透析の時に、先生に聞いてみる」ということでした。

立ち上がりや、平行棒での歩行機能訓練等の許可が下りることを祈っています。

介護の現場では、片麻痺の方だけでなく、運動したくてもできない運動弱者ばかりといって、過言ではありません。

その点は、フィットネスエリートの高齢者ばかりの、ジムとは対照的です。

何のための運動…?

それは、生きていくための運動に他なりません。

生活の質を維持していくためなんですよね。

介護の現場では、運動は楽しみのためというよりも、「お仕事」のようなものだと思っています。

事実、多くの利用者さんが、「これが、私のお仕事だと思って、やってますよ」と、笑顔で仰います。

さらに、でき得る運動には個人差があります。

その辺りも見極めて、それぞれの方に適した運動メニューを作成することも、私の責務だと考えています。

来週、皆さんを連れて回転すしの「スシロー」ツアーがあります。

しかし、これを楽しみにしていた95歳の方が、家族から、最近、食べ過ぎだからと、参加を認めて頂けませんでした…。

95歳の方が「スシロー」で召し上がる、たった、3〜4皿のお寿司に、一体、どんな問題があるのでしょう?

ご自分で、食べたいものを選択し、主体的に注文する。

これも、大切な機能訓練なんですよね。

正直、何を食べたいか自分でも分からずに、「何でも良い」という方もいらっしゃいます。

複雑な心境の、今日この頃です(笑)。

今日は、5名の片麻痺の方で、最も重症と思われる方の機能訓練がありました。

何度目かの自宅での転倒の後、やっと、機能訓練できる程度まで回復しました。

驚くほど、筋は萎縮し、廃用症候群は進行しています。

少なくても、トイレでの排せつをスムーズにしたい。

そのためには、バーに捕まって立ち上がった後、自立して立ち、下着を下さなければなりません。

立ち上がり訓練と、立ち上がってからのハーフスクワットは、この方にとって、どれほどきびしいものだったろう思います。

皆さん、残念ながら使いたくても使えない機能は兎も角として、使える運動機能(認知的なものも含めて)はフルに使っていきましょう!

その上で、弱点(使えない機能)をどう克服していくか考えれば良いと思います。

私も、自分自身に、そう言い聞かせています。

それが、健康のための運動と、スポーツの違いです。


















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コメント(9件)

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>ホームに入ってしまえば、身の回りのお世話はしてもらえても、それ以上刺激もないし、体を動かす機会も極めて限定的となってしまいます。

 ああ、これって偏見だわあ。

 そういうホームもありますよ。でも、そうでないホームもあります。
(私は、母の入居先を決めるに当たって有料老人ホーム7箇所を見学しましたが、共有リビングスペースを使ってのアクティビティにはそれぞれ工夫を凝らしていましたね。医療依存度の高い入居者専用フロアでは難しいですが。)

 ってか、shoさんのお勤めのデイが併設されているホーム施設って、そんなところなんですか?!

#また800字制限に引っかかったので、続きます。
えいりあん
2011/07/15 21:23
(続き)

>皆さん、残念ながら使いたくても使えない機能は兎も角として、使える運動機能(認知的なものも含めて)はフルに使っていきましょう!

 本当にねえ。
 車椅子に乗ることになる理由はさまざまで、脳卒中後遺症の麻痺や、変形性膝関節症や、リュウマチや、あるいは事故もあって、そうなったらなったで仕方ないことだと思うのです。
 でも、そこで座位を保てるだけの体幹の筋力があるかどうかで、生活の質は全く変わるんですよね。
 きっちり座っていられる人は、歩けなくとも、囲碁将棋とか生け花とか編み物とか、趣味を楽しんでおられます。
 座位を保てない人は、テレビを見るのも困難です。
 ほとんどベッドに寝たきりの人でも、自力で寝返りを打てるだけの筋力(上腕と体幹)があれば、床擦れにはなりません。

 これだけの高齢化社会ですもの、どなたも身内にひとりやふたりの要介護者がいらっしゃると思うのですが、なんでみなさんご自分の将来が不安にならないのでしょうねえ?
(shoさんも、よく覚えていないのですが、義兄様でしたっけ、要介護の方がいらっしゃいましたよね? デイサービスにお勤めになる以前から、こういう事情はご存知だったのではありませんか?)
えいりあん
2011/07/15 21:24
えいりあんさん、おはようございます。

残念ながら、上のホームは……のようです…。

昨日も、当直のナースと、同様に、ホームに入った途端に「廃用症候群」が進んでしまった方のお話になりました。

現在、デイのショートスティを長期連続利用されている80歳代の女性がいらっしゃいますが、この方は、認知障害はあるものの、歩行はできます。

デイのスタッフは、この方は「上」に引っ越して欲しくないと、皆、強く思っています。

身内では、甥っ子(弟の息子です)が肢体不自由児ですが…。

来年は高校生になります。

年々、介護する親の負担が重くのしかかってきますが、弟家族は、力を合わせて、明るく元気な毎日を過ごしています。

あと8年で、私自身、前期高齢者の分類に入ります。

他人事じゃありませんよね。



sho
2011/07/16 07:31
>他人事じゃありませんよね。

 そうそう、明日は我が身ですものね。

 私なんて母に面会するために老人ホームへ行った後にジムへ行くので、トレーニングのモチベーション上がりまくりですよ。

 shoさんの一つ前の記事とも関連しますが、糖質制限さえしていれば運動しなくていい、なんてことは決してないと私も思うのです。

 医学的に運動を制限されている方が、食事療法を主体にしなくてはならないのは当然ですが、糖質制限で血糖コントロールが上手く行くからといって、運動できる身体の人にまで「運動しなくても糖質制限だけで充分」なんて言うのは違うでしょう、と強く思いますね。

 アンチ・エイジングという概念にもちょっと違和感があります。
 私は、年を取るのは別にイヤじゃないし、若返りたいとも思いません。
 問題は、これからの時間をどんな状態で過ごすか、だけです。
えいりあん
2011/07/16 11:34
えいりあんさん、こんにちは。

午前中に「加圧トレー二ング」を終え、これからバレーの練習に行きます。

土曜日は、私自身の体と心のリフレッシュ日です(笑)。

といっても…来週は仕事が入っていますが…(泣)。

最近は、QOLという言葉が実感できます。

歩くこと、食事すること、入浴すること、排泄すること…、今は当たり前にできることですが、これに差し障りが生じるようになれば、「質」の低下は免れません。

人生(生活)の質(QOL)って、ぜいたくな暮らしや、お金やモノではないんですよね。

健康な心と体こそ、何よりも大切なのだと思っています。

何がしかの機能を失うのではなく、これから、やれなくなりそうなことを、ボトムアップしてやれるように努力することで、老化を楽しめるような気がします。
sho
2011/07/16 12:32
金曜日は高雄病院の定期検診。AICは5.0でした。密かに4台に低下するかと期待しておりましたが、そうはいきませんでした。
ところで、1年間の検診でクレアチン値が上がったり、下がったりするのです。なぜ、上がるか。腎臓の機能障害か。シスタチンは異常がないし。どうも上がった時は、京都をあちこちと歩き回っておるのです。そこで、八田先生の著書を読むと、クレアチンはクレアチンリン酸の老廃物と読める。つまり運動をするとクレアチンリン酸を使うと。その残存物なんですね。要するに半日も京都をうろうろとするとクレアチン値が上がるの当然と言うことになる。検診は、安静にして受診しなくてはなりませんなあ。
ちなみに6月の会社の検診は安静時に受診しましたので、クレアチン値は去年より低下しておりました。スポーツ科学はこんなところにも役にたっております。
ところで、運動で最初に使用するのはクレアチンリン酸になるのでしょうか?
生駒山
2011/07/18 21:19
生駒山さん、こんばんは。

5.0…!素晴らしい数値ですね!

クレアチニン値は、今のところ、腎臓ではなく、運動量や筋肉量と関係しているのではありませんか?

牧田先生からは、そう聞いています。

腎臓は、まずは、尿アルブミンで分かるかと思います。

運動エネルギーの生成についてですが、システムは、常に、ハイブリッドに働いています。

急激な動作においては、ATP-pcr系、即ち、クレアチニンリン酸が直接的に使われますが、最初に使用するという表現は、必ずしも、正しくないと思います。

解糖と酸化機構も、常に機能しているからです。

必要に応じて…が、正解でしょうか。
sho
2011/07/18 23:14
私も牧田先生のおっしゃるのが正解のような気がします。もっとも、臨床の現場では、腎臓はクレアチニン値となっていますねえ。
ところでアナログ放送終了まであと僅か。皆さん、デジタル受信されているのかしら。私は、高齢社会の反映がここにも現れてくると思っています。そのことは、24日に判明します。
生駒山
2011/07/19 10:08
生駒山さん、こんばんは。

デイの利用者さんは、家族の協力を得て、地デジ対策を終えているようですよ。

しかし、それが本当なのかどうか…ですよね。

そもそも、デジタルって何だ?!…が、現実です。

大丈夫かなぁ(笑)。

sho
2011/07/19 20:11

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