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zoom RSS エネルギー代謝から、糖尿病を考える

<<   作成日時 : 2010/05/15 10:33   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 4

一昨日は、上志津店でセミナーを行いました。
今回、参加いただいたかたがたは、皆さん、固定観念を配して、前向きに捉えていただけたと思います。

いつも、皆さんが仰るのは、「病院では、こんな話をしてくれなかった」ということです。

診察という範囲では、時間がないのかも知れませんが、糖尿病に関する医学的な事実と、体の基本的なメカニズムを知ることは、自己管理には欠かせないことだと考えています。

あるSNSのコミュニテイでは、明らかに「事実」と反する「思い込み」に基づいて運営され、「事実」に蓋が閉められてしまうという事態が生じています。

誤った「思い込み」は、自分でけのことであれば良いのですが…。

そこで、あらためて、エネルギー代謝という側面から、糖尿病を問い直してみようと思います。
そうすることで、運動と食事について、その「事実」を再考してみましょう。

あらゆる糖質はブドウ糖に変換され、血液中に流通します。
これは、医学的な「事実」です。

血液中に、どれくらいのブドウ糖が流通しているかの指針が、血糖値です。

血液中のブドウ糖は、筋や肝に取り込まれることで、血糖値が下がります。
あるいは、余剰分は中性脂肪として蓄えられます。

取り込みを促すのが、インスリンというホルモンです。

糖尿病では、このような取り込みが順調に行われなくなってしまうことから、血糖値が高い状態が続いてしまいます。

また、インスリンと反対の働きをするグルカゴンというホルモンは、肝臓に蓄えられたグリコーゲンを血液中に還元する働きをします。

脳へのブドウ糖供給を主目的にしています。

糖尿病では、このグルカゴンとインスリンのバランスも、崩れてしまうのです。

血液中のブドウ糖は、直接、エネルギーの基であるATPに変換される訳ではありません。
つまり、「燃えてなくなる」という事ではないのです。

肝臓のグリコーゲンも、直接、ATPに変換することはできません。

肝臓から還元されたブドウ糖もをエネルギー源のATPに変換するには、一旦、筋に取り込まなければなりません。

一方、筋グリコーゲンは、血液中に還元することはできないのです。

運動エネルギー(筋収縮)の基であるATPを生成する仕組には、解糖と酸化という二つの回路がありますが、この二つは、常にハイブリドに可動しています。

よく、糖質を多く摂ると、糖を真っ先にエネルギー源にしてしまうという話がありますが、これは、運動生理学的には、間違いです。

グリコーゲン(糖)を使うか、あるいは脂肪(中性脂肪)を使うかは、あくまでも運動強度によるのです。

運動強度が上がれば、グリコーゲン(糖)の使用比率が上がり、運動強度が低ければ、脂肪(中性脂肪)の使用比率が上がります。

また、運動経験、即ち、トレーニング効果も関係してきます。

グリコーゲン(糖)を使う運動では、ATP生成が間に合わなくなると、ATPではなく乳酸を生成してしまいます。

乳酸濃度が上がると、動けないなってしまうのです。

グリコーゲン(糖)を使う仕組が、優位になってくる境目を、乳酸性作業閾値といいますが、この値は、運動経験の無い方では、非常に低レベルになってしまいます。

つまり、すぐに疲れて動けなくなってしまうということです。

筋グリコーゲンは一定量しか蓄積することができません。

一定量をオーバーすれば、余ったブドウ糖は中性脂肪としてストックされます。

また、筋は加齢とともに衰えます。
これを、サルコペニアといいます。

まとめると、下記になります。

@筋グリコーゲンの蓄積は一定量⇒消費しなければ、再蓄積できない。
A筋グリコーゲンを消費するには⇒ある程度の強度の高い運動が必要(ただし、その程度には個人差がある)。
B筋は、加齢とともに衰える⇒グリコーゲン貯蔵量の減少

そこから導き出される結論は、ある程度筋グリコーゲン消費量の多い運動を行うこと。
言い換えれば、それくらいの強度の運動を、ある程度継続できる体力(心肺機能も含めて)をつけるということ。

また、筋の再合成に役立つような筋トレなどの運動を行い、筋肥大を図ることが必要だということになります。

筋グリコーゲンの好循環ということです。

また、食後血糖値を下げるには、有酸素運動と言われる軽めの運動が最適ですが、これは、実質的な筋収縮の時間と関係があります。

筋トレなどの運動は、長くやり続ける(運動時間)ことはできません。
なぜならば、結果的に乳酸生成が増えてしまうからです。

長く続けているとしても、それは、インタバル時間を含めてのことですので、実質的な筋収縮の時間は限られています。

しかし、ウォーキングやジョキングなどの軽めの運動では、30分、60分と筋収縮を続けることができます。

筋収縮中は、インスリンを使わずに、筋へのブドウ糖取り込みが可能です。

このため、血糖値を下げることができるのです。

ここで、一つ疑問が湧いてきませんか?

軽めの運動では、主に脂肪がエネルギー源になり、筋グリコーゲンの消費が限定的な状況では、筋への取り込みは行われないのではないかという疑問です。

心配はいりません。

エネルギーシステムは、いつでもハイブリッドに稼動しており、筋グリコーゲンも、消費しています。

仮に、蓄積が満杯になり、ブドウ糖が中性脂肪に変換されたとしても、一方では中性脂肪を脂肪酸とグリセロールに分解し、エネルギー源として現に消費していますので、収支がプラスにさえならなければ(過剰な糖摂取)、問題はないのです。

このように、エネルギー代謝の面から見れば、筋トレと有酸素運動を戦略的に組み合わせて行う、クロス・トレーニングが、糖尿病管理の運動として最適であることは、ご理解いただけると思います。

血糖値を上げる要素である糖質を管理することは、血糖値を相対的に上げない戦略。
クロス・トレーニングは、血糖値を相対的に下げる戦略です。


食事だけでは、糖尿病を語れません。
運動ができない事情があるのであれば別ですが、同時に、運動戦略を持つことが必要だと思います。

運動と食事、これもまた、ハイブリッドに機能しているんですね。

次回は、筋の特性から、糖尿病を考えてみたいと思います。





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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
なかなか、難しいお話で着いていけません。
私もプログ作りました。
リンクさせてください。」
Hiroを改め自来也
2010/05/15 22:54
http://beauty.geocities.yahoo.co.jp/gl/hiro_0616
自来也
2010/05/15 22:56
自来也さん、おはようございます。

リンクありがとうございます。

こちらも、後ほどリンクさせていただきます。

これからも、宜しくお願い致します。
sho
2010/05/16 07:08
shoさん、こんばんは。
連絡が遅れて申し訳ございませんでした。

リンクさせていただきました。
自来也
2010/05/17 21:24

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