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zoom RSS 糖質制限で、持久力はアップするのか?

<<   作成日時 : 2008/09/01 09:41   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 8

先日、江部医師のブログに下記の記事がありました。

≪持久力と糖質制限食≫
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-530.html#comment

糖質制限食を摂ることによって、果たして、持久力(この場合は、スポーツ・パフォーマンス)は向上するのでしょうか?

少々疑問を感じましたので、僭越ながらコメントを入れさせていただきました。

コメントには、即座にお返事いただきましたが、納得できない部分(論点の内容的に)もあり、ここであらためて「持久力」について考えてみたいと思います。

コメントにも書いたことなのですが、全身持久力を決める生理学的要因は、最大酸素摂取量と乳酸蓄積開始点の二点です。

あまり専門的な話に意味はないと思います。

そこで、簡単にいうと、心肺機能と筋持久力がスポーツ・パフォーマンスの持久力を決めるということです。

その意味で、トレーニングなしに、スポーツパフォーマンスの持久力を向上させる道はありません。
糖質制限食=心肺機能と筋持久力の向上という図式は成り立たないのは、自明の理だと思います。

従って、糖質制限食で、スポーツパフォーマンスの持久力が向上するとは、いえないと思います。

しかし、エネルギー代謝の面から見ると、糖質の制限にも意味があることが分かります。

運動のエネルギー元は、通常、筋内に貯蔵されている糖(グリコーゲン)と、体内(筋も含む)に貯蔵されている脂肪です。
運動を始めると、ある一定のレベルまでは糖と脂肪は半々なのですが、そこを超えると脂肪をエネルギー元として燃焼させます。
また、もっと運動強度が高まったり、急を要する運動の場合は、糖をエネルギー元として利用するようになります。

例えば、マラソンで、前半中盤の走りは脂肪燃焼を使い、ラストスパートするような瞬発力は、糖をエネルギー元とするものです。

これは、筋肉の生成と関係があるのですが、持久的な運動をつかさどる筋を遅筋といい、これは主に脂肪をエネルギー元としています。
この筋は、長く動かすことができます。

一方、瞬発力を必要とするような、大きな筋類を速筋といい、これは、主に糖をエネルギー元とします。
この筋は、短時間しか動かせません。

持久的アスリートとしては、出来るだけ糖を節約して、最後に爆発させるのが勝利への道となります。

問題は、脂肪燃焼の効率化なのです。
容易に糖へエネルギーが移行することなく、脂肪燃焼で運動し続けるということが、エネルギー代謝からみた持久力なのです。

この場合には、インスリンの過剰分泌を抑えることで、脂肪燃焼効率を上げることができますので、糖質制限には一定の効果と意味があると思います。

しかし、持久的競技のアスリートにとっての食事・栄養はデリケートなものですから、このレベル(アスリートの)で断言してしまうことはどうかと思います。

また、どれ位、糖を抑えれば脂肪燃焼効率が上がるのかも、定かではありません。
この意味では、「糖質制限食で持久力向上」は、机の上での話…といえなくもありません。

アスリートの話では、ピントこないかも知れません。

一般人の場合はどうなのでしょう。

特に、普段あまり運動をしていない人が、糖質制限食で、持久力(この場合は、簡単なフィットネスやエクササイズ)を向上させることができるのでしょうか?

江部先生は、コメントで≪一方、糖質制限食を実践すれば、トレーニングは全くなしでも 脂肪酸−ケトン体システムが常に活性化していて、 その分少々の運動でも、筋肉中のグリコーゲンが節約できるので、持久力は向上すると思います。 また脂肪酸−ケトン体システムが稼働している間は 解糖による乳酸蓄積分も少なくてすむように思います。 従いまして筋肉中のグリコーゲンが節約できる分と 乳酸蓄積が少なめという意味で 「糖質制限=持久力向上」もあるかなと思います。 勿論、あくまでもトレーニングによるほうが主ではありますが、 普段全く運動しない人が糖質制限食を実践すれば、ちょっとした山登りとか早足の散歩くらいなら持久力向上が確かめられると思います≫と仰っています。

これも、机の上のお話ではないかと思います。
トレーニングが主と仰っていますが、それにしても問題が一つあります。

散歩にしても、ちょっとした山登りにしても、筋肉を動かさなければ体は動かないという事です。

普段運動していない人が、たとえ散歩程度であったとしても、ちょっとした山登りであったとしても、【持久力が向上した】というからには、以前よりも楽にできるようになったとか、以前よりも長く歩けるようになったとか、比較と評価が必要となります。

筋は、ある意味、トレーニングでしか維持、強化はできません。
繰り返すことで、脳から筋への神経伝達経路が効率化され、やがて、経路が出来上がるのです。
この過程で、脂肪燃焼が効率化されます。

普段運動をしていない人は、汗をかく前に、へばってしまいまうでしょう…。
この方が糖質制限に切り替えて、すいすい山を登れたり、ガンガン散歩できるようになるとは思えないのですが…。

そのような方でも、運動を繰り返すうちに、脂肪燃焼が効率化され、楽に、長時間運動できるようになります。

それが、持久力です。

持久力を、アスリートレベルではなく、一般レベルで考えても、まずはトレーニング、その次に、過剰な糖摂取の制限ということになるのではないかと思います。

それは、糖尿人の我々にとっても、同じことだと思います。
さらに、我々には血糖管理という目標もありますので、その意味で、糖質には注意を払いたいですね。

持久力アップは、トレーニングで図るのが、ゴールデン・スタンダードかと思います。

















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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
いつも面白い話題を提供してくれますね。
普段体を動かしていない人は脂肪を燃焼させるという代謝機能がうまく働いていない事が多いので急に糖質制限したからといってそれじゃあ脂肪使いましょうとならない事が多いと思います。
体は普段やっていない事にすぐには対応出来ないようですよ。
断食しても体重の落ちやすい人と落ちずらい人がいます。
酵素で1日1000カロリーくらいは取るのですが足りない分を自分の脂肪から上手く取りだす事が出来る人は日常生活やヨガをするくらいなら全然OKです。
あと、持久力というのはしっかりした骨格とか柔軟な関節、体の動かし方も関係すると思います。
やはりトータルにやるべきですよね。
ヨガはいかに呼吸をコントロールして心拍数を上げずに酸素を取り入れるかという事をやっています。
動きもゆっくりですから運動量の割には脂肪燃焼出切ると思いますよ。
ヨガをすると体重そのものは大きな変化は無くても体が締まるんですよね。
ナターシャ
2008/09/01 13:06
面白いテーマですね!

全く速筋を使わない、遅筋だけで事足りるような運動があるとするならば、もしかして糖質制限=持久力アップもあり?という第一印象でした。ですが、現実的に遅筋だけ鍛えればパフォーマンスが向上するようなスポーツは思いつきませし、一般レベルでそういう運動があったとしても、それが「持久力」と呼べるものではないと思います。あくまで脂肪燃焼システムの効率化に留まるものだと思いますが・・・。

僕、個人的には持久力も含めたパフォーマンス向上の為には、「糖質摂取」は切り離せず、「いかに病気と折り合いをつけ糖質を摂取しなければならないか」というのが現実的に直面している問題です。

ただ将来的に
「糖質制限+α=持久力アップ」が、成立する可能性は大いにあるかも?その「α」とはいったいなんだろう?と思わないでもなく、そのような研究がすすめばなぁあと思っています。
チョイマルオヤジ
2008/09/01 16:19
すいません、上の

>脂肪燃焼システムの効率化に留まるもの

日常生活レベルでの脂肪燃焼システムの効率化

のつもりで書きました。
チョイマルオヤジ
2008/09/01 16:33
ナターシャさん、こんにちは。

全くおっしゃる通りで、やはり、トータルバランスが必要です。

糖尿病の管理においても、運動やスポーツにおいても、「これをするだけで、OK!」という安直な方法は、残念ながら、ないんですよね。

ヨガには、スロトレの要素もありそうですね…。

ところで、ナターシャさんは、ヨガをやりながら脂肪燃焼に切り替わった、その時を実感することがありますか?

私の場合、ジョキング開始7〜8分後(以前は15分以上かかっていました)、汗が噴き出し、体が熱くなります。
この時、燃焼モードが切り替わったのだと考えています。
実際、ここからギヤが入ります…。

ウォーキングだと、この状態になるのが15分後くらいになります。

ジョキングを始めたばかりの頃は、最初の15分を乗りきることが苦痛でした…。

これは、ジョキングで使う筋力が足りなかったせいだと思います。
事実、その後は、ヒドイ筋肉痛がしばらく続きました…。

継続はチカラでした…。

自分と向き合う「トレーニング」からは、いろいろと学ぶ事がありますね…。


sho
2008/09/01 17:30
チョイマルオヤジさん、こんにちは。

さすがは、チョイマルオヤジさんです!
まさに、その通りだと思います。

この記事には書きませんでしたが、糖質は筋の再生(疲労回復)には欠かせないものだと思います。
枯渇した筋グリコーゲンを補給するためにも、タンパク質だけでなく、糖質を摂る必要があります。

実は、脂肪燃焼効率だけを語るのは、ある一面を切り取ったような、現実離れした議論なんですよね。

そこで、≪持久的競技のアスリートにとっての食事・栄養はデリケートなものですから、このレベル(アスリートの)で断言してしまうことはどうかと思います≫と書きましたが、私も、チョイマルオヤジさん同様、「どう糖質を摂るか」が、スポーツの際のテーマとなっています。

摂取のタイミングと量、しかも、血糖も管理しつつ…これが研究テーマですよね。

+α…なんだろな?

アミノ酸やクレアチン(チョッと危ない?!)も可能性があると思いますが、やっぱり、糖質も必要なんですよね。

糖尿病とスポーツ(運動)、ここを、「カタチ」にしたいですよね…。
sho
2008/09/01 17:47
ヨガはメニューによって随分違うと思います。
最初から立って準備運動しスクワット系をやれば15分くらいで汗が出てきます。
それはヨガ以前の準備なので一概に言えないです。
最初から座ってひたすらストレッチ系をやっていたら30分かけても脂肪燃焼にたどり着けるか。。という感じです。
私のやっているヨガは着火は早いほうだと思います。
股関節を使う四股立ちのような物は体が熱くなりやすいです。
それと呼吸をセットでやると大抵の人は汗が出てきます。
ただヨガは他の運動と違って脂肪燃焼だけではなく気を通すというような面もあり比較するのが難しいですね。
着目点が違うのです。
エクササイズ的なところもあるのですが、shoさんも気付いている回路に関しての働きかけを重要視しているんです。
ナターシャ
2008/09/01 18:23
ナターシャさん、詳しいコメントありがとうございます!

何か、異業種の交流のようで面白いですね。

私も、バレーの前にストレッチに、ナターシャさんの仰っていた、四股立ちから上体を回す運動を取り入れています。

「気」といえば、私は合気道の有段者です…。

もう、何十年も前の話ですが…。

武道も、何か活かせそうな気がしています…。

これからも、情報の交換、宜しくお願い致します。
sho
2008/09/01 19:20
チョイマルオヤジさん>「いかに病気と折り合いをつけ糖質を摂取しなければならないか」

同感です。「如何に糖質を制限するかではなく、如何に摂取するか。」ですよね。
モンチ
2008/09/01 23:13

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