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<<   作成日時 : 2008/04/24 12:55   >>

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かつて輸入農産物は、国内出荷の狭間を埋めることが主要な役割でした。

例えば、「かぼちゃ」。
私たちが、スーパー等で1年中購入することが可能な作物です。

「かぼちゃ」は5月から10月にかけてが国内の「旬」にあたります。
4・5月の九州から出荷が始まり、関東、東北・北海道と産地が北上していくのです。

そして、国産品のなくなる、1月から6月にかけては、輸入品が出まわり、私たちは、1年中「かぼちゃ」を食べることができる訳です。

「かぼちゃ」の輸入産地は、ニュージーランドやメキシコ、トンガなどです。
このように、従来は国産品と輸入品のすみわけができていたのですが、このところ情勢がすっかり変わってしまいました。

国産品の狭間を埋めるだけでなく、国産品の「旬」と積極的に競争するかたちで輸入されるようになってきたのです。

その理由は、二つあります。

ひとつは、日本の流通形態の多様化です。
市場外の流通が増えているのです。

特に、輸入農産物の場合は、港や空港から商社の物流経路を通じ、「量販店」に直接搬入されます。
その為、価格は「市場」に委ねられることなく、「量販店」と「商社」により、あらかじめ決められた価格で取引されます。

「市場」を通さない輸入品は、買い手である「量販店」が有利に価格をリードすることができるのです。
まさに、輸入品が買い手の都合に沿うかたちで増え、国内農業は、産地間の競争だけでなく、大手商社とも競争しているわけです。

ふたつ目は、食糧の戦略化があります。
国家の食糧政策が、重要な位置を占めているという事実です。

例えば、中国。
日本の中国農産物輸入量は増え続けています。
中国では、工業化が急速に進展し、第2次産業従事者が所得を延ばしています。

これに対し、第1次産業である農業従事者は所得が低く、このことが所得格差を広げています。

日本に比べて物価が安く、国内消費だけで「中国農家」の所得を拡大して行くことは難しいのです。
そこで、工業製品と同様に、農産物の輸出を拡大することによって、農家の所得向上を図ろうという意図があるのです。

このように、輸入品が国産品と競合する背景には、その国の食料戦略が大きく関係しています。

ところで、中国が食糧戦略で勝組なのかといえば、実はそうともいえません。

中国では、経済を優先するあまり、野菜などの農作物を外貨獲得の手段として積極的に輸出する一方、非効率的で所得拡大の見込めない、飼料用穀物については、輸入に依存するという「ねじれた状態」に陥っています。

実は、中国は、飼料用穀物の大輸入国でもあるのです。

農産物の大輸出国である中国の食糧事情も、自給率が39%の「わが国」と、あまり変わらぬ「危うさ」を抱えているのです。

そして世界の「飼料用穀物」を一手に輸出しているのは、アメリカ。

アメリカは、日本だけでなく、中国や世界各国に肉や乳製品の消費拡大を図り、効率的な畜産・酪農を広めました。

そして、畜産・酪農に必要な「飼料用穀物」を、すべてアメリカが供給するというシステムを作り上げています。

その意味では、軍事や経済だけでなく、食糧でもアメリカのひとり勝ちなのです。
まさに食糧問題は、一国では語れない「グローバル」な時代になったのです。

私たち消費者は、単純に、「安全」で「美味しい」農作物を食べたいと願っているだけです。

しかし、毎日食べている「野菜」や「果物」、あるいは「肉」「乳製品」の背景には、巨大商社のビジネスや、世界各国の思惑が複雑に絡み合っています。

たかが「農作物」と思いますが、「農作物」は、常に世界的な競争に晒され、国の食糧戦略上、極めて重要なポジションを占めているのです。

【食べるという事/農の側からDに続く】

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