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「毒入り餃子」事件は、原因の究明がいまだになされず、混迷中といったところですが、私の中でも、この「食」の問題が、どうしても気がかりでなりません。 私たちの「自己管理」にとっても、「食」は最重要課題です。 そこで、ここであらためて「食」を考えてみようと思います。 日本の自給率の問題。 食の安全。 国の食料戦略…と、気になることは沢山あるのですが、新聞各社でも、このことは論陣を張っていますので、とりあえずは、そちらに譲りたいと思います。 ここでは、あまり知られることのない、「農の側」からの景色について、お伝えします。 私の本職は農業関連ですので、これはインサイダー情報です?! 政府は、2015年に、自給率を45%まで上げるという目標を掲げています。 それが絵空事に思えてなりません。 何故ならば、今、離農する農家が後を絶たないからです。 後継者もいません。 耕作していない農地は、ものすごい勢いで拡大しています。 高齢化も無関係ではありませんが、そこには、もっと切実な問題があるのです。 そもそも、産業として、仕事として成り立たないのです。 農家への直接的所得保障を行おうという「政党」もありますが、それは単なる「時間稼ぎ」でしかありません。 産業や仕事として成り立たないものを、誰が引き継いでいくのでしょうか。 そこで、一体、農業でどれ位の所得が見込めるのか、シュミレーションしてみます。 お米を作る農家、野菜を作る農家、果実を作る農家、ハウス等の施設で作る農家と、それぞれ条件が違うのですが、分かりやすく、お米を作る農家で考えてみます。 日本のお米農家の平均的な耕作面積は、1町と少しなのですが、これも単純に1町歩とします。 1町歩…どれ位の広さだと思いますか? 1町歩=1ha(ヘクタール) ピントきませんよね(笑)。 それは、3000坪!です。 すごく広いと思います。 仮に、そこにショッピングセンターを建設したならば、見事な大型店になります。 大店法については、詳しくありませんので、3000坪の店舗面積が「大型店」なのかどうか、これが間違っていれば、ご指摘いただきたいと思います。 さて、この1町歩の水田を耕作したとします。 ご承知のように、日本ではお米は、年に1作となります。 関東を例に取れば、5月の連休あたりに田植えをし、お盆前後に収穫します。 兼業農家は、5月のゴールデンウィークとお盆休みを、フルに活用するのです。 そのための休日なのかも知れませんね…。 この1町歩の水田から、どれ位の収穫があるのでしょうか…。 これも、平均的な数字ですが、1反歩あたり約10表となります。 1俵は約60kgです。 1町は1反の10倍ですから、100俵(600kg)となります。 スーパー等の小売店では、10kgあたり4,000円から5,000円くらいで売られていると思いますが、それには小売店の利益が含まれています。 さらに、卸売りや農協の手数料を差し引くと、農家の手取額は1俵で12,000〜13,000くらいとなります。 1kgあたり200円(10kgで2,000円)チョッとです。 つまり、1町歩の水田を、1年がかりで耕作し、収穫して、600kg/120万〜130万円という事です。 2町、3町やって、はじめて、いわゆる「年収300万円」です。 父ちゃん母ちゃんだけで、週休2〜3日で、これができるのなら、悪くないとも思うのですが、そうはいきません。 1町歩の水田を耕作するのには、どうしても機械が必要です。 とても、手植え、手刈でこの面積をこなす事はできません。 この機械が、安くないのです! 最低でもトラクターと田植え機、刈り取り機械であるコンバインが必要になります。 トラクターといっても、大型のものであれば、軽く1,000万円を超えるのです。 コンバインも同じです。 田植え機でも、国産小型車と同じ位の価格です。 数百万円の所得をうるために、数千万円の投資。 これほど、資本回転率の悪い産業もないでしょう…。 それをすべて借金で購入しているとすれば、減価償却のキャッシュフローさえ返済に回ってしまい、手元残らないどころか、マイナスになってしまいます。 また、昨今は燃料代の高騰等、生産経費は益々上がり、収益が圧迫されています。 経営として成り立たない農家が、あまりも多いのが現実なのです。 何故、そうも効率が悪いのか…。 何故、成り立たないのか…。 それは、「農の側」にも要因があります。 ≪なお、デフォルメして書いていますので、正確でないところはご容赦下さい。≫ 【食べるという事/農の側からAに続く】 |
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